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2018.04.07.JABA四国大会3日目@春野観戦記(1)高知ファイティングドッグス対日本生命

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 第47回JABA全国社会人野球四国大会が高知球場と春野球場で5日から開催中です。社会人野球の中では重要な大会の1つで、かつファイティングドッグスも出るというので、観に行ってきました。

 

 

 最初に四国大会の解説を簡単に。この大会は例年4月初頭に行われる大会で、高知では2014年以来の開催です。優勝チームは秋に京セラドーム大阪で行われる社会人野球日本選手権大会への出場権が得られる大会なので、(単独チーム)社会人日本一を目指すチャンスを得たいチームにとっては重要な大会なのです*1

 四国大会への参加チーム数は16で、このうち12チームは全国からの参加となります。残る4枠が四国からの出場となりますが、過去3年間は社会人3チーム(四国銀行JR四国アークバリア)に加え、開催権を本拠とするアイランドリーグplusのチームが出場しています。そして今年は高知県開催ということで、ファイティングドッグスに初めて出番が回ってきたのです。

 大会では4チーム4ブロックの予選を行い、各ブロック1位チームが決勝トーナメントに進出します。ファイティングドッグスは初日の5日(木)に予選第1戦を迎え、強豪トヨタ自動車と対戦しましたが、3-5と惜敗。この日敗れれば予選敗退が決まるだけに何とか勝ちたいのですが、対戦相手は名門日本生命。どう考えても苦しいです。ただ、普段対戦できない相手なだけに、どこまで通用するのかしないのかという興味も湧いてきつつ、春野に向かいました。

 

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 ファイティングドッグスのスタメン。アイランドリーグplusのチームは初めてという社会人野球ファンの方に念のため申し上げますが、これは断じてよくあるラインナップではありません。特に守備位置では一部かなり驚いたぐらいなので、くれぐれも誤解のございませんよう。

 

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 対する日本生命のスタメン。逆にこのオーダーはどうなのか、詳しい方に是非お伺いしたいです。

 

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 社会人野球なので、アイランドリーグplusでのリーグ戦とは違い、ホームベース前の一礼から試合が始まります。高校野球みたいと言えばそうですが、違うのは一礼の前に両監督の挨拶がある点です。

 

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 この日はファイティングドッグスが先攻。高知ではめったに見られないことです。そして後攻となる日本生命の先発は藤井。高知に来て以来社会人野球を観戦しに行く機会がほとんどなく(せいぜいこのぐらい)、すっかり疎くなってしまいましたが、とりあえず背番号11なので良い投手なんでしょう(適当)

 

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 当ブログは基本ピンボケ写真。こちらは帰って来たジャック、じゃなくてザック。2死走者なしでの初打席はセカンドゴロ、高知県内初(?)のファイティングドッグス1回表の攻撃でしたが、藤井に三者凡退に抑えられます。

 

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 1回裏、ファイティングドッグスの先発として三谷が登板します。こちらも初回は三者凡退、わずか5球で終えますが、どうも投球を捉えられている気がしてなりません。

 

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 ただ、先制したのはこの直後のファイティングドッグスでした。1死2塁から安藤のタイムリー2塁打で1点を奪います。

 

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 しかし、日生は3回裏に先頭の古川が2塁打を放つと、死球に捕手安藤の打撃妨害も加わって、1死満塁のチャンスが転がり込みます。ここで原田が左中間に2塁打を放ち、走者一掃で逆転に成功。

 

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 さらに上西にも二塁打が出て、1点を追加。この後1死1, 3塁となったところで、廣本の併殺崩れの間に日生が1点をさらに加え、試合の主導権を握ります。

 

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 4回裏、ファイティングドッグスは三谷に代えて西川を起用。西川はいきなり死球を当てると、相手のバント失敗に助けられたものの、盗塁と進塁打で2死3塁とします。

 

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 ここで原田がまたもタイムリー。初球をピッチャー正面に鋭く撃ち返し、1点を追加します。

 

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 西川は1イニングのみの登板となり、5回裏には石井が3番手でマウンドに上がります。こちらも得点圏に走者を進めましたが、後続は何とか抑えます。

 

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 5回裏が終了し、グラウンド整備の時間。両チームが自力でグランドをならします。社会人野球をご存知の方にとっては当たり前ですが、この間イベントはありません。抽選で高知県内の名産品も当たりません。

 

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 ファイティングドッグスはこの後も小刻みな継投に出ます。6回には新加入のイ・サンハクが登板、1死満塁のピンチから無失点と、来日早々大劇場を繰り広げます。

 

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 7回には古谷が登板。こちらは打者4人で1四球内野ゴロ3つの無失点です。

 

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 8回に登板したのは澁谷。正直言うと、ちょっと心配な投手です。月並な言葉ですが、貴重な左投手なんで大成してほしいんですけどね。その澁谷は2死から死球で走者を出すものの、後はあっさり抑えて無失点でした。

 という感じで、ファイティングドッグス投手陣は5回以降三者凡退こそなかったものの、とりあえずは無失点を続けます。ところが、打撃陣が3回から8回までパーフェクトに抑えられる始末で、反撃の糸口がまるで見つかりません。

 それでも最終回、ファイティングドッグスは日高と高井に連打が生まれ、無死1, 2塁とようやくチャンスを作ります。ところが、直後の山城が6-4-3の併殺となってしまい、期待されたザックもセカンドゴロで試合終了。ファイティングドッグス、これで予選2敗となり、決勝トーナメント進出は無くなりました。

 

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 試合終了。こんな感じで、まずは両監督が握手を交わしてから一同礼になります。

 

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 というわけで最終結果です。安打数こそ極端な差はないものの、点差は如実です。四死球に加え、外野フライをお見合いに近い形でヒットにしてしまったり、安藤に1試合2回の打撃妨害が出るなど、日生との間で野球の質の差も露わとなりました。

 この差をどう埋めるのか。いや、NPB入りを目指す選手なら、逆に差をつけるぐらいにならないといけません。ファイティングドッグスの今大会の残り試合は、JR北海道硬式野球クラブとの1試合のみ。この試合の経験を活かして臨んでほしいものです。

 なお、当日の他の試合は下記リンク先からどうぞ。

 

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*1:社会人野球では全国大会として毎年夏に都市対抗野球大会という大会もあります。こちらは同じ地区の予選敗退チームから選手の提供を受けられる「補強制度」があります。そのため日本選手権は都市対抗とは異なり、各チームが独力で日本一を争う選手権という位置づけです。