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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

酒どころ「敵情視察」(1)大雪の秋田着陸

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 酒国土佐。しかし酒どころは日本各地にあります。土佐酒の将来を考える時に大事なのは、それら酒どころとその酒を知ることです。そんな折、十年来の友人から秋田の酒蔵開放見学のお誘いがあったので、出かけてみることにしました。

 

 

 が、当日の秋田の天気予報は「暴風雪」。秋田へは羽田乗り継ぎで向かうのですが、前々日には羽田・秋田間の飛行機が欠航か出発地引き返しの可能性があるというメールまで来る状況です。本当に秋田まで行けるのか、いや行けたとして高知に帰れなかったら実習の引率どうしたものか、不安は尽きません。

 そして当日朝。羽田からの飛行機は、天候調査を行ってから出発するかどうかを決めるとの話です。なので秋田まで飛べる保証はないのですが、途中の羽田まででも行かないことには話にならないので、まずは龍馬空港に行ってきました。

 ところが、保安検査場で足止めです。聞けば羽田から秋田への搭乗手続きを一時中止しているそうで、乗継便も手続きができないのだとか。係の方に高知・羽田間限定の二次元バーコードを発行していただき、とりあえず羽田までは行けることになったのですが、羽田に着いたら着いたで相変わらず手続き停止中。乗り継ぎ手続きももちろんできず、いったん到着口の外に出て、調査結果を待つことになりました。

 そして天候調査の時間。祈るような気持ちもあり、ただどこかで自分の悪運に対する妙な自信もありだったところ、出た結論は「条件付き運航」。秋田空港上空の天候次第で、引き返すか仙台空港への行先変更の可能性があるということでした。ただこれで保安検査場から先に進めることになり、搭乗口まではたどり着けました。

 

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 搭乗口。秋田行は天候調査と出ています。調査結果も字幕で流れていて、聞いた通りの話です。ただ、ここまで来たら運を天に任すしかありません。とにもかくにも飛行機に乗り込み、飛行機もとにもかくにも羽田を飛び立ちました。

 ただ、気流が悪いのは秋田上空だけではありませんでした。機内サービスは危ないのでホットドリンクはなし、カートも使わないという制限付きになり、それも始まったと思ったらシートベルトサインが点灯して終了。そこから雲の中に入るや、タテにガタつくわヨコに流れるわ。特急南風より揺れる公共輸送手段があったんだと思ってしまうぐらいの揺れようです。秋田につくかどうか分からない中で、気持ちを落ち着かせるために本を読んでいたのですが、文字を追いながらだんだん頭がくらくらしてきてギブアップです。

 あまりの揺れのせいか、機内では揺れても飛行には影響がないとのアナウンスが二度流れます。ただ繰り返されるというのもなかなかないわけで、それがかえって、これヤバいんじゃね?という気持ちになってしまいます。とはいえ、何のアナウンスも無いのも、不安を感じる乗客に対して不親切な話。本当に悩ましいものだと思っていたところ、飛行機はいつの間にか雲を抜けて降りていて、窓外に雪をかぶった山林の風景が見えてきました。……秋田空港手前の風景だ!

 どうなることかと心配続きでしたが、もう間違いない。程なく飛行機は無事着陸し、秋田空港到着。雲が垂れ込めた空一面とは対照的に、心の中は晴れていきました。

 

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 銀世界の秋田空港。雪は降り続いています。数日前に高知市内でも雪が積もって話題になったのですが、まったく比較になりません。当たり前ですが。

 ともあれ、無事到着口を出て友人と合流。バスで秋田市内に向かいます。

 

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 空港ビル前。構内道路は一部を除いて雪で覆われています。市内までの道も似たようなものでしょう。よりにもよって、エラいタイミングで来てしまいました……