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それでも、東アジアのななめ上を目指す。

シリーズ土佐の駅(増1)美良布駅(JR四国バス大栃線)

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 「駅」を名乗る交通拠点は、鉄道の乗降場だけではありません。国鉄がまだあったころ、その路線バスの「自動車駅」が全国各地に置かれていました。そんな時代の名残が、高知県内に2箇所残っています。その1つが、JR四国バスの美良布駅です。

 

 

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 土佐山田駅からバスで20分と少し。バスは国道脇にある駐車場のようなスペースに立ち寄ります。そこにある平屋の建物の正面には、僅かに見える国鉄バスの文字の消し跡とともに、「美良布駅」の標示が掲げられています。鉄道の影も形もない土地に、標柱だけの停留所とはまるで異なる構えの拠点があります。

 

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 土佐山田駅から大栃に向かうバスの乗り場は、駅舎の正面。鉄道駅のプラットフォームよろしく、乗り場は道路から段差があります。

 

 

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 逆方向へのバスも、わざわざ道路を渡って駅に立ち寄ります。バスは駅舎西側の停車位置に停まった後、再び国道に戻って土佐山田を目指します。

 

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 上りのバスの乗り場案内。かつて高知市内にも乗り入れていたためか、高知行の乗り場案内は今も掲げられたままです。

 

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 駅舎に入ってみました。中は鉄道のローカル線の小さな無人駅のような佇まい。正面にはカウンターの跡が見て取れます。今はボードで仕切られていますが、かつては正面に窓口があって、きっぷを売っていたのが偲ばれます。

 

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 JRバスの時刻表。バスは多くても1日14本、これだけを見れば、普通の停留所でも事足りるのではないかという気もします。実際、国鉄バスがJRの路線バスに転換されて以来、かつての自動車駅が停留所に置き換えられたり、路線自体がなくなったりという例も、各地で相次いでいます。

 

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 ただ、壁を見るとコミュニティバスの時刻表がいくつも貼り出されています。美良布駅は今も、香美市内の交通の拠点としての役割を果たしています。

 

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 壁にはこんなポスターもありました。人々にとって、美良布駅は今も「駅」であり続けています。

 

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 駅の外に出てきました。ホームには地元の婦人会の人々が花壇を作っています。市町村合併から久しい今も残る香北町の名前とともに、駅を守る人々の存在が見えています。

 

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 駅舎の裏は舗装されていて、バスの通り道になっています。今はJRバスもコミュニティバスもなく、広い敷地はがらんどうです。

 

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 さらに奥には、自転車置場がありました。これもローカル線の駅のようです。ここまで自転車やバイクで来て、バスに乗り換える人がいるのでしょう。

 

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 駅舎の向かいには郵便局があります。この辺りにはかつての役場や学校もあり、駅の存在も相まって、旧香北町の中心部となっています。

 

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 旧香北町やなせたかし先生の出身地。駅の東隣には記念館が建てられています。そして駅のすぐ西には、バイキンマンの像があると聞いて、少し歩いてみることにします。

 

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 国道から交差点を右に折れると、アンパンマンをかたどった街灯がありました。その下に、小さな石像が置かれています。

 

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 街灯の下にあるのは、ドキンちゃんの小さな像。飾りも囲いも何もなく、道端にさりげなく立っています。

 

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 バイキンマンの石像は、良心市の駐車場の端にありました。小さな像が、日常の光景に溶け込んでいます。

 

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 足元を見ると、マンホールもアンパンマン仕様。お馴染みのキャラクターが揃っています。

 

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 小さめのマンホールには、アンパンマンが単独で登場。やなせ先生亡き後も、町の象徴として存在感を放っています。

 

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 全国各地で縮小が続く路線バス。JR四国バスも多分に漏れず、路線の廃止を重ねてきました。そんな中でも、美良布駅は今も変わらず、駅としてあり続けています。