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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

みんなで祝おう「町民の日」大もちつき大会に参加してきました

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 大豊町の元となった大豊村が発足したのは3月31日。現在は大豊町民の日となっています。ただ、一般の町民が町民の日を祝う行事がなかったことから、有志が集まって4月2日にゆとりすとパークおおとよで大もちつき大会を開催することが決定。私も町民ではないにせよ、大豊町に関わる大学教員として、学生と一緒に参加してきました。

 

 

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 ゆとりすとパークおおとよは厳冬期に休園していて、3月18日に今年の営業を始めたところ。しかし4月になったと言ってもまだまだ気温は低く、朝パークに着いた時は、ご覧の通り霧が立ちこめた状態でした。

 

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 しばらくすると気温も上がり(といっても、ふもとよりはだいぶ低いでしょうが……)、視界も晴れてきました。

 

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 ただ、遠くの山には雲がまだかかっていますし、さらに奥を見れば、頂きに雪が残る山も。念のため確認しますが、既に4月に入った高知県内から見た風景です。方角からすると、向こうの山は愛媛県になるのかも知れませんが。

 

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 さて、今回の餅つき大会はあくまで「勝手に祝う会」という自主的なもの。以前の話し合いで大まかなプログラムは決まりましたが、最初の開催ということで試行的な面もあり、時間には細かくこだわらず、流れを見ながら柔軟に対応していこうという感じです。

 また、昨年5月から大豊町の住民はパークの入園料が無料になっていて、大人は参加費がいるものの、高校生以下は入園も大会参加も無料。そんなせいか、子ども連れや孫連れで参加される方も見かけました。

 

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 もっとも、勝手に祝うとはいえ大豊町民の日の記念なので、園内には町旗が掲げられています。

 

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 パーク内のグラスハウスがもちつき会場です。すでに臼も杵も揃って、あとは餅米が蒸しあがるのを待つばかりです。

 

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 グラスハウスの一角には、大豊町60周年を記念した展示コーナーが設けられています。

 

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 古代から現在に至るまでの町の歴史を記した大豊町史。箱入りで風格のある装丁で本棚にも映えそうです。編纂、印刷するにも相当の費用がかかったであろうことは一目瞭然ですが、一方で電子版が大豊町役場のウェブサイトで公開されていて、誰でも手軽に調べることもできるのです。

 

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 こちらのパンフレットは町内各集落の見所や宿泊施設をまとめたもの。住むとは言わないまでも、長く滞在したり、頻繁に行き来する人にとっても面白そうです。

 

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 町の紹介冊子とニュースレター。先のマップも含め、町民主体での大豊町の活性化や産業創出等に取り組むNPO法人元気おおとよが刊行しているものです。

 

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 さて、オープニングに続いて大もちつき大会が始まりました。40キロともそれ以上ともいう量の餅米を、地域の方々や学生、たまに私も加わって、次々とついていきます。

 

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 つきあがった餅をちぎり、各自分担して形を整えていきます。最初にできたのはあん餅、続いては黒あんと白あんのいちご大福もできあがっていきます。

 

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 あんにいちごを入れているところ。この外から餅をまけばいちご大福のできあがり。ただ、できたそばから参加者がどんどん食べていき、あん餅も食べたりお土産にしたりで、気がつくとなくなっていきます。

 

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 続いてはきな粉餅。きな粉をまぶしたでき立ての餅を味付け海苔で巻いて、しょうゆをつけて食べます。おいしいのは言うまでもありません。若い頃ならどれだけ食べられたかと、妙なところで中年の悲哀を感じてしまいます。

 

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 餅を蒸し上げている横で、薪でお茶を沸かしています。嶺北ではお茶の木が自生しているところが各地にあって、昔は野良仕事の合間に、その辺に生えている木から葉を取って焙ってからお茶を入れて飲んでいたのだそうです。あるいは、今もそういう習慣は残っているかも知れません。

 

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 午後からは大シャボン玉飛ばし大会が開催。「大勢で一斉にシャボン玉を飛ばすとどうなるだろうか」という素朴な疑問からスタートした企画です。

 というわけで、パークの中央広場に子どもからお年寄りまで集まって、シャボン玉飛ばしが始まります。私も加わることになりました。いったい何十年ぶりになるかと思いつつ、数十人が集まっているだけに、どんな光景になるのかというのは私も気になってきます。

 

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 はたして、シャボン玉飛ばし開始。広場がシャボン玉でいっぱいです。

 

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 四国真ん中の山の上の風景が、シャボン玉のおかげで、いつにも増して幻想的になります。

 

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 スクリーンセーバーが作動しているわけではありません。本物のシャボン玉です。

 

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 私も久々に無心でシャボン玉を飛ばしました。そんなに経費もかからないと思うので、町内のほかのイベントにも応用が可能な気がしますね。

 

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 さて、もちつき再開です。何せ量が量なので、どんどん蒸してついて丸めていかないといけないのですが、どうしても気温の低いところなので、薪をくべても平地のようにすぐには蒸し上がりません。

 

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 今度は草餅を作るようです。と思ったら、話を聞いてみると、草もちではなく野菜餅との事。確かに、よもぎにしてはちょっと違うなぁとは思ったのですが、では何なのかが見た目では分かりません。

 

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 さらに聞くと、これはプチヴェールといって、ケールと芽キャベツを掛け合わせた野菜なのだそうです。嶺北では栽培している農家があるそうですが、他ではほとんどないようで、私も初耳でした。

 って、ケールって青汁のケールですよね?

 

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 ともあれ、プチヴェールのもちつきが始まります。やがてできあがった餅をもらいましたが、やっぱりできたてはおいしいです。私が食べた限り、青汁っぽさは全然ありませんでした。

 

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 いちご大福、あん餅、きな粉餅に野菜餅、さらには普通の餅までよばれましたが、まだまだまだ餅はどんどんできあがります。流石に食べ切れないので、一部はお土産にさせてもらいました。

 

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 有志の呼びかけで始まった町民の日記念イベントは、餅米の蒸し上がりがなかなか進まないハプニングもありましたが、学生も地域の方々も和気藹々と楽しみつつ、終了予想時間を大幅に過ぎてお開き。早くも次回に向けた話もあるようで、その時はさらに多くの大豊町民の方々が参加できれば良いですね。