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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

シリーズ土佐の駅(131)赤野駅(土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線)

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 ごめん・なはり線は1974年に廃止された土佐電鉄安芸線の代わりとなる鉄道路線でもあります。かつて安芸線にあった赤野駅も、場所を変えて新たに開業。太平洋沿岸の広い空を望む高架橋上の駅になっています。

 

 

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 安芸からの列車で駅に降り立ちました。列車は遮るものもなく降り注ぐ太陽の光と海風の中を快走していきます。

 

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 列車が去った後免方面行の線路。ここからしばらくは海と松林に沿って走ります。

 

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 赤野駅は安芸市内で最も西にある駅。隣の和食からは芸西村に入ります。駅のキャラクターは、あかの カモメちゃん。海沿いにある駅にちなんでか、海鳥のキャラクターです。

 

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 地上に降りると、他の駅同様の像がありました。キャラクター誕生時点で海軍解体から50年以上経っていたはずですが、やはりカモメと言えば、日本では水兵さんが定番です。

 

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 後免行が出発してからさほど時間が経たないうちに、奈半利行が入ってきました。隣の和食で上下行き違いがあるので、上り下りの列車の間隔があまりないのです。

 そして、やってきた車両はJR四国のもの。この辺は細かく書き出したら長くなるのですが、土佐くろしお鉄道だけが後免から高知までJR四国の路線に一方的に乗り入れるよりは、JR四国側も奈半利まで走る相互乗り入れの方が、かえって会計上の面倒が少ないのです。

 

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 列車が再び去っていき、波の音以外は静けさを取り戻した駅。ホームまでの通路の脇では、冬の最中でもこれだけ草が生えています。夏はどうなることやら。

 

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 駅の北側には待合室があり、実に長いベンチが伸びています。昔の駅でも長椅子のベンチは主流でしたが、それでも酔っ払いが寝転がってちょうどぐらいの長さだったはずで、ここまでのものはあまり見かけません。

 

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 駅の南隣が堤防、太平洋もすぐ傍です。昔ならこの風景を無邪気に眺めていられたのですが、今はこの高さの堤防を見ると、南海トラフ地震津波が来たらひとたまりもあるまい、という懸念が先に走ります。

 

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 そんな辺りの地上を走っていたのが、かつての土佐電鉄安芸線です。この辺りの線路跡はあらかた舗装され、サイクリングロードになっています。こちらはその線路跡の安芸方面です。

 

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 反対側の後免方面。この松林の中を、蒸気機関車やガソリンカー(いわゆる気動車の一種ですが、戦前はディーゼルよりガソリン動力が主流だったのです)、電車が走っていたのです。

 

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 ホームに戻ると、松林の中から安芸線の廃線跡が覗いています。

 

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 かつては堤防も低かったであろう海沿いを走る列車。さぞ、絵になる光景だったのだろうと、想像をたくましくしてみます。

 

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 駅の北側にはビニールハウスが並びます。安芸市はナスの名産地。こうして冬場でも栽培が進んでいます。

 

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 安芸市方面。鉄道の高架橋が、住宅地と海岸の境界線を描いています。

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 その先からやって来た後免行は、タイガース列車でした。

 

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 赤野駅に入る列車。キャンプ中のこの時期、若虎を応援する人々を乗せて、安芸から各駅を巡っていきます。