3710920269

人には添うてみよ、馬には乗ってみよ、酒には酔うてみよ。

四国みぎした・阿佐線の夢を旅する(5)室戸岬の朝

f:id:minato920:20170225062454j:plain

 

 大海原に朝日が昇ります。雲に覆われてダルマ朝日こそ拝めませんでしたが、室戸岬が壮大な朝を迎えました。

 

 

f:id:minato920:20170225062455j:plain

 

 昇る太陽が遮るもののない大地と海を照らします。地球が朝日に照らされる、ぐらいの形容をしても大げさとは思えないような光景に、何か強烈なパワーを浴びせられる感じすら湧いてきます。その勢いで朝ごはんをしこたま食べて(笑)宿を出立しました。

 

f:id:minato920:20170225062456j:plain

 

 室戸岬までの遊歩道は、しばらく木々の生い茂る中をくぐっていきます。

 

f:id:minato920:20170225062457j:plain

 

 足元に案内図が描かれています。見えにくいですが、室戸岬付近は東から大地の誕生ゾーン(黄色)、亜熱帯植物ゾーン(緑)、深海ゾーン(赤)と区分されていて、今いるのが亜熱帯植物ゾーンです。

 

f:id:minato920:20170225062458j:plain

 

 アコウの木。根を岩に張り巡らせて成長する亜熱帯植物です。こうして岩ががんじがらめにされているのを見ると、何かグロテスクや恐怖を感じてしまいます。

 

(参考) アコウ | 室戸ユネスコ世界ジオパーク

 

f:id:minato920:20170225062459j:plain

 

 この辺りには植物が生えているだけではありません。恰幅の良い猫が2匹、日なたで和んでいます。

 

f:id:minato920:20170225062500j:plain

 

 人間が来ても恐れる様子はありません。あくまでマイペースで、冬の日差しを浴びています。

 

f:id:minato920:20170225062501j:plain

 

 猫たちと別れて歩くと、植生は少なくなり、岩場へと進んでいきます。こちらは龍宮巌と立札にありますが、龍宮岩とも言うようで、奥に分け入ると神社があるそうです。

 

■ 竜宮岩 | 室戸ユネスコ世界ジオパーク

 

f:id:minato920:20170225062503j:plain

 

 さらに歩いた先にあるのが目洗池。海の間際に真水の池があり、弘法大師が目を洗ったという言い伝えがあるとのことです。

 

■ 目洗いの池 | 室戸ユネスコ世界ジオパーク

 

f:id:minato920:20170225062502j:plain

 

 もっとも、とても目を洗えるような池には思えません。水質もそうですし、目を洗おうとしてそのまま落ちてしまうとかありそうです。

 

f:id:minato920:20170225062504j:plain

 

 そしてついに岬まで来たようです。ここは月の名所、そのまま月見ヶ浜と呼ばれる辺りです。

 

■ 月見ヶ浜 | 室戸ユネスコ世界ジオパーク

 

 高知県で月の名所というと、どうしても桂浜が真っ先に挙がりますが、この浜も海から月が昇るとなれば、さぞ美しいことでしょう。

 そう言えば、室戸の海から昇る月は、「土佐日記」にも出てきたような。

 

3710920269.hatenablog.jp

 

f:id:minato920:20170225062505j:plain

 

 この一帯まで来ると岩も多いのですが、だいぶ視界が開けてきます。植物や岩に遮られてきた風景から、ようやく一面の海が見渡せます。

 

f:id:minato920:20170225062507j:plain

 

 粗削りに作られた風景。ただ、不思議と荒涼さは感じません。同じ時期の日本海と比べれば、気候も温暖なら波も穏やかで、生存を試される感じがないからかも知れません。

 

f:id:minato920:20170225062508j:plain

 

 室戸岬の突端、灌頂ヶ浜まで来ました。ついに地の果ての果てまで来たか、という感慨が高まります。

 

■ 灌頂ヶ浜(かんじょうがはま) | 室戸ユネスコ世界ジオパーク

 

f:id:minato920:20170225062512j:plain

 

 波打ち際近くの岩場を越えれば、その先は太平洋。おそらく赤道直下辺りまで、島影を見ることはないでしょう。

 

f:id:minato920:20170225062511j:plain

 

 振り返ると、すぐ近くまで迫る山の上に、岬の灯台が建っています。気にはなりますが、車でも無ければそこまで上がるのは、いくらなんでも今は無理です。

 それにしても、山が急に落ち込んで、わずかな浜辺の先に大洋が広がるというこの風景。ただただ圧倒されるばかりです。

 

f:id:minato920:20170225062509j:plain

 

 そして、岬の灯台から灌頂ヶ浜のちょうど間に立っているのが、中岡慎太郎像。

 

f:id:minato920:20170225062510j:plain

 

  桂浜の坂本龍馬像と並ぶ、高知を代表する像が、灌頂ヶ浜からその先の世界を真っすぐ見通しています。