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人には添うてみよ、馬には乗ってみよ、酒には酔うてみよ。

シリーズ土佐の駅(118)土佐北川駅(JR土讃線)

こーち てつ

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 土佐穴内の駅付近から、吉野川に注ぎ込む支流穴内川沿いを遡る土讃線。その川を渡る数少ない橋のまさにその上に、土佐北川駅が置かれています。

 

 

 小さな川をまたぐ駅は、日本に少なからずあることでしょう。ただ川幅が広く、ホームが全て川の上にある駅は数えるほどです。さらに、土佐北川駅は駅の幅が狭く、トラス橋の中で収まってしまっています。

 

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 高知行の普通列車で到着すると、ほどなく岡山への特急が入ってきました。

 

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線路と線路の間にあるホームは、列車の幅とそう変わりません。特急が速度を落としているのでまだ良いのですが、トップスピードならかなりの怖さを感じたことでしょう。

 

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 特急は駅を通過すると、鉄橋のすぐ先のトンネルに吸い込まれていきます。

 

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 特急が去って行った、岡山・高松方面へのトンネル。その中で線路は再び合流し、単線に戻って北に伸びていきます。

 

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 鉄橋の下を流れる穴内川。土佐穴内、大杉、土佐北川と遡ると川幅は狭まり、渓谷の景色になっています。

 

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 鉄橋には線路と、重いホームが載っています。それ以上荷重をかけるわけにもいかないので、線路には枕木も敷石もなく、その下は格子状で川まで見通せるようになっています。

 

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 穴内川の北側には国道32号線。高速道路が通って久しい今も、トラックが頻繁に往来する幹線道路です。

 

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 鉄橋から外に出るには、ホームの南端にある階段を降りていきます。階段の下は、晴れた昼間でも暗く、どこか洞穴に入るような気分です。

 

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 その階段を降りていくと、穴内川の清流が右手に現れました。

 冬晴れの日々、川はふだんよりずいぶん幅を狭めているようです。

 

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 来し方を振り返ります。剥き出しの鉄骨とコンクリートばかりが見える世界は、ここだけ土佐の田舎を離れ、工業地帯の片隅になったかのようです。

 

 

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 鉄橋下から出ると、通路は南北の二手に分かれます。南側の通路は、線路のすぐ下、堤防に沿って伸びています。

 

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 土佐北川駅の駅名板は、橋脚に打ち付けられた簡素なもの。しかし、これだけでもなければ、駅ではなくただの鉄橋と思われるかも知れません。

 

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 通路を南に進み、駅前の敷地に来ました。通りまでは舗装もされておらず、駐車場等の区切りも全くありません。

 

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 駅前を通る道路に出ました。この辺りは他の町道とそう変わるようには見えませんが、表示板では林道と称されています。

 穴内川の上に架かり、国道32号線につながる橋は2本。おそらく先に左の橋を架け、人車兼用で使っていたところ、大型の車が通れるように新たに右の橋を架けたのでしょう。

 

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 橋の上から、穴内川の上流方面を眺めます。橋のすぐ先で川幅は一気に狭まり、中流域から上流域の流れへと変わっていきます。

 

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 林道の橋の反対側。線路を潜ったところにこそ民家はありますが、その先から山への登り坂が始まります。さらに進むうちに、林道というその通りの径になるのでしょう。

 

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 今度は、駅から北に行ってみます。駅の北側は川向こう、再び階段を上がって、線路の隣を歩いていきます。

 

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 線路と歩道の間は、薄い壁で途中まで仕切られています。なぜ途中で壁が途切れるのかは 分かりませんが。

 

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 橋を渡りきり、地上への階段がようやく現れました。すぐ近くで、犬が繰り返し吠えるのが聞こえます。

 

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 階段の途中で見ると、これも先程と同じ、簡素極まりない駅名版が、無造作に橋脚に打ち付けられています。視認性というものを考えているのかどうかは分かりません。

 

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 再び地上に降りてきました。吠え続ける犬の向こうには、どういうわけかポニーもいます。

 

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 さらには猫の姿も。人間には慣れているらしく、距離は取りつつも慌てるところはありません。

 

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 土讃線の下を通る国道32号。この辺りは路線バスが通っているはずなのですが、バス停と思しきものは見つかりません。

 

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 反対の高松方面。鉄橋をくぐるとすぐにカーブとなり、冬でも生い茂る草の向こうに道路は消えていきます。

 

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 橋脚と階段。駅であるという主張は辛うじて読み取れますが、どこがどう駅なのか、これを見ただけで分かる方がいたら、相当なものでしょう。 

 相当な何なのかは、私にも分かりませんが。

 

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 再び階段を上り、駅に戻ることにします。道路上は断続的に車が通り、犬も吠えるのに飽きる様子はありません。

 

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 駅への通路の近くまで来ました。鉄道模型ジオラマにでも迷い込んだかのような気分です。

 

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 そんな風景の中を、アンパンマン列車が通っていきます。ディーゼル音と煙に、現実の世界であることを知らされます。

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 駅への通路の横、鉄橋下にはプレハブ小屋がはめ込まれ、待合室になっています。天井の至る所に虫よけシートが吊るしてあって、あまり落ち着けそうな空間ではありません。

 

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 とはいえ、いくら晴れた日とはいえ風が吹けば寒い。待合室で、まだまだ先の列車を待ちわびます。

 

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 何十分待ったか、ようやく上りのワンマンカーが到着しました。行き違いの特急を過ごしてから、多度津に向け発車します。

 

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 列車に乗り込んでほどなく、下りの南風が駅を通過していきました。特急はここから再び山を越えて、高知へと駆け込んでいきます。

 

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 一方の普通列車は、発車するとすぐにトンネルへ。小さなホームはすぐに見えづらくなり、やがてトンネルの入口とともに、視界から消えていきます。