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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

2016北海道・東日本パスの旅(1)いわき・湯本へ

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 この1年間に、JRの路線で明るいニュースと暗いニュースがありました。

 

 良かったのは、東日本大震災福島第一原子力発電所事故の影響で一部不通が続く常磐線のうち、小高から原ノ町の間が7月に運転を再開したことです。ただその一方で、経営難が続くJR北海道は、留萌本線の末端区間、留萌から増毛を今年12月5日付で廃線することを届出ました。さらに、今後他の路線でも廃止が相次ぐことが懸念されています。

 小高は3年前に学会のプレカンファレンスで訪れたのですが、街の様子を見ていると早々に復旧させられるんじゃないかと思っていたのですが、はたして2016年春に復旧だったのがなかなか運転が再開せず、いささかやきもきしていたので、嬉しいというよりはホッとしたという気分です。

 ただ、留萌本線の部分廃止の知らせには落胆しました。留萌本線と言えば一部好事家には増毛駅があまりに有名ですが(読み方をご存じない方はぜひ調べてみてください)、それ以外にも日本海の眺めや北海道ならではのローカル駅が続く実に魅力的な路線で、私も以前訪れた時にすっかり気に入っただけに、ただただ残念の一言です。そして、これがJR発足以降、部分的な廃止はあれど、何とか持ちこたえてきた北海道の鉄道網にとって、終わりの始まりにならないかという不安も感じずにはいられません。

 そういうわけで、通例なら小高-原ノ町の再開区間さえ乗れば良いところ、この際だから思いきって北海道まで足を延ばそうと決定。ちょうど夏の時期で「北海道・東日本パス」が使えるので、鈍行の旅の予定を組み、今夏の鉄道の旅に出たのでした。

 

 

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 高知から羽田まで飛び、品川経由で上野へ。上野東京ラインができたとはいえ、常磐線は上野始発の電車がまだ少なからず残ります。

 

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 特急列車に背を向けて、乗り込むのは常磐線の快速電車。途中乗り換えを挟んで、いわきへと向かいます。

 さて、「北海道・東日本パス」というと耳慣れない方もいらっしゃるかも知れません。これはJR北海道JR東日本第三セクター三社(青い森鉄道IGRいわて銀河鉄道北越急行)の普通・快速列車普通車自由席および、JR東日本が運行するBRTに連続7日間乗り放題というチケットです。

 ただし、特急列車や新幹線には使用できず、どうしても乗りたければ特急料金だけではなく運賃も払わなければいけません(新幹線だけは一部例外がありますが、それは後程)。同様にグリーン車指定席にも乗れませんが、グリーン車の自由席や普通車指定席なら追加料金を払えばOKです。

 そういう感じで、いくつも制約や特例はあるのですが、7日間1万円ちょっとという値段は破格です。今回の旅も7日間の予定ではありませんが、特急が走っているのは常磐線の他に少しぐらいですし、北海道・東日本パスで無理なくお釣りがくる旅程です。そんなこんなで、鈍行の旅が始まりました。

 

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 いわきまでは難なく到着しました。駅には代行バスの時刻表が貼り出されています。これまでは竜田と原ノ町の間をノンストップで走っていましたが、小高-原ノ町間の運転が再開されたことで、小高駅にも寄るようになりました。

 

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 いわきで地場のものを仕入れた後、少し引き返して湯本駅に着きました。今日はあまり遠出をせず、ここで投宿します。

 

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 湯本の駅前には楽器を持った人の銅像がいくつも置かれています。フルートを演奏する女の子はレイをかけ、帽子にも花飾りをつけています。ここからバスに乗って、目指す宿へと到着しました。

 

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 スパリゾートハワイアンズ。前身の常磐ハワイアンセンターから50年余りの歴史を持ち、近年では映画「フラ・ガール」で注目を集めながらも東日本大震災の影響で長期休業、しかしそれを乗り越えて現在に至る観光施設です。

 

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 ハワイアンキルトのクッション。それぞれの紋様に意味があるのですが、これはなんだったっけ(汗

 

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 部屋で出迎えてくれたキャラクターのぬいぐるみ。ただ残念ながら、うちでスカウトというわけにはいきませんでした。

  

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 泳いだり、温泉でのんびり過ごしたりしてから、夕食の時間。現地のビールがあるというので、頼んでみることにしました。

 

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 もっとも、この施設の売りは大規模なステージ。この日はメインステージ前にファイヤーナイフダンスが登場しました。私も当然カメラを持ってステージを観に行ったのですが、

 

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 ええ、私の腕ではこんなんマトモに撮れませんorz

 シャッター速度から何から、マニュアルで調節する機能がないはずないんですが、どれがどれやら……

 

 

 

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 ともあれ、ホンモノの火をこうやって扱っているのですから、凄いことだけは分かっていただけるのではないかと。

 

 

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 しかも手で操るだけではないですし。

 

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 映画の影響で女性ダンサーがクローズアップされがちかも知れませんが、彼らだって負けてはいません。

 

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 続いて、メインのグランドステージが始まりました。

 

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 ダンサーたちが入れ代わり立ち代わり、ポリネシアの神話や花々をイメージした踊りが次々と披露していきます。

 

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 ステージの音楽はライブ演奏。迫力がある、という月並みな感想もありますが、それ以上にリズムセクションが激しい演奏が多いので、緊張感がある、といった方が良いかも知れません。ただ、そんな部分が終わってゆったりとした歌が響くと、心が和らいでいくものです。

 

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 休憩をはさんで、後半は南太平洋の踊り。

 

 

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 ニュージーランドマオリタヒチ、南の島々の踊りが繰り広げられます。

 

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 終わったと思う間もなく次の踊りが始まり、中にはソロを張るダンサーだっています。息を呑むことはありますが、つくヒマはありません。

 

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 ハワイから始まって、ポリネシア一帯をテーマに繰り広げられるステージ。

 

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 徐々に高揚していくと、メインダンサーが登場してきました。

 

 

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 舞台の中央で、文字通り脚光を浴びて踊ります。

 

 

 

 

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 そしてステージは大団円へ。この後ダンサー、ミュージシャンたちが徐々に舞台を後にしていき、南国の夜を彩る1時間のグランドステージは終わりました。

 ……って、高知から来て南国ってのもないか。

 

 なお、「北海道・東日本パス」についてより詳しく知りたい方は下記リンク先を。12月に冬季の発売と利用期間が始まりますよ~。

www.jreast.co.jp