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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

2016.5.13.高知ファイティングドッグス対徳島インディゴソックス観戦記

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 一進一退が続く今季の高知ファイティングドッグス。この日は愛媛と首位争いを繰り広げる徳島インディゴソックスとの対戦でした。優勝争いに加わるためにも、何とか勝って差を縮めたいところですが、こと今季の徳島戦の注目ポイントはそこだけではありません。

 

 

  今季徳島には元中華隊(チャイニーズ・タイペイ野球代表)メンバーにして、CPBL台湾プロ野球)初の2000本安打を達成した生けるレジェンド、張泰山が入団したのです。

 

number.bunshun.jp

 

 既に台湾で名声をほしいままにした彼が次なる夢としているのがNPB、日本プロ野球進出。そのために、四国アイランドリーグでのプレーを選択したのです。

 台湾職棒はまだ現地で見たことがないのですが、それでも張泰山の名が轟くのは耳にしたことがあるわけで、是非一度生で見るべく、高知球場に行ってきました。

 

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 試合前、さっそくその張泰山を発見。入念にアップ中です。

 

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 徳島の選手になにやらアドバイスでもしているのでしょうか。チームメイトにとっては良い刺激になることでしょう。

 

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 その傍らを見ると、徳島の牛田投手コーチが出ていました。ベイスターズのセットアッパーとして一時は輝きを見せた彼ですが、その後の不振で戦力外通告を受けた後、現在は故郷に戻ってコーチをしているのです。

 

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 また徳島と言えば、中嶋輝士監督、駒居鉄平コーチという首都圏事業部ファイターズファンにはたまらないコーチ陣も気になります。こちらは試合前挨拶に出てきたところです。

 

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 そして張泰山。若い選手が圧倒的に多い中で、存在感が違います。

 

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 さて本日のスタメン。この日は外国人投手対決です。注目の張泰山は5番指名打者、登録名は「泰山」です。

 

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 高知先発はフランスア。毎回のように走者を出しながら、何とか踏ん張る投球です。

 

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 徳島先発のブランセマ。序盤は高知打線をまるで寄せ付けません。

 そんな中、2回裏に泰山の初打席が回ってきました。1-1からの3球目、泰山はセンター方向に高く上がる打球を放つと、これがどんどん伸びていきます。

 

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 そしてそのままバックスクリーンに飛び込むソロアーチになりました。

 

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 ベンチで出迎えを受ける泰山。打った時は外野フライかと思ったのですが、やはり各が違うと実感しました。

 ただフランスアは被弾でペースを乱すこともなく、3回以降には味方のエラーもありながら、最少失点で踏み止まります。

 

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 そして4回裏、先頭の橋本がエラーで出塁すると、送りバント失敗や暴投での進塁等があって2死2塁。ここで4番ザックがレフトオーバーのタイムリーツーベースを放ち、同点とします。

 

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 するとここから試合が動き始めます。直後の5回表には、2死1, 3塁から打順がトップに返り、ジェフンが二遊間を破るタイムリーで徳島が再び勝ち越します。

 

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 追いつかれた高知でしたが、5回裏に反撃が決まりました。先頭の祐人が四球で出ると、相手のミスもあり1死1, 3塁のチャンスを作り、9番大城がライト前にタイムリーを放って同点。

 

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 この後2死1, 3塁としたところで、2番銀次朗にセンター前へのタイムリーが出て高知が逆転。

 

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 さらに、この日3番ファーストに入ったラシイナも続いてセンター前ヒットで、2塁走者がホームに突入します。タイミングは厳しかったのですが、何とかタッチをかいくぐってセーフ。高知が2点のリードを奪いました。

 

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 ところが、さらに直後の6回表にフランスアが先頭小林球にヒットで出塁されると、盗塁と内野ゴロ送球間の進塁で1死3塁とされてしまいます。ここで打者は5番泰山、1-2と追い込まれつつも放ったのはセンターへの大きな犠牲フライ。最低限の仕事をこなし、1点差とします。もっとも、高知からすれば相手打者が打者でしたし、1点はくれてやってもアウトカウントが増えて走者が消えれば御の字。お互いそこそこの結果とも言えなくはありません。

 

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 その裏、徳島は2番手として木下を投入。木下はこの回高知打線を完全に抑え込んでしまい、1点リードながら不安が漂い始めます。

 

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 続く7回表でフランスアはお役御免、2番手には嘉数が上がりました。セオリーなら嘉数は8回限定で、7回には別の投手を挟みそうなところで、あれっ?とは思いました(もっとも、じゃぁ誰を出すのかが難しいのですが……)。

 

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 そして不安は現実に。この日制球にやや難が見られた嘉数は先頭の寺田を歩かせてしまい、送りバントで1死2塁となったところで9番平間にライトの頭上を越されるタイムリーツーベース、フランスアの勝ちが消えてしまいます。その後も死球でピンチが広がりますが、味方の好守備にも助けられ、逆転は許しません。

 

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 ところが7回裏、この回先頭の8番山下に9番大城が連続ヒットで出塁します。この後2番銀次朗の場面で本塁憤死という場面もあり、2死2, 3塁となったところで打者はラシイナ。2-1からの打球は詰まりながらも高く跳ね、ジャンプしたピッチャーのグラブをはじくとカバーに回ったショートも取り損ね、その間に2者が還って高知が再び勝ち越します。

 

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 さらにラシイナが暴投で進塁すると、ザックがライトにツーベースで1点追加。終盤で高知が大きなリードをモノにしました。

 

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 反撃したい徳島でしたが、立ち直った嘉数を崩せません。8回表の泰山は良い当たりながらショートの正面を突いてしまいます。この後内野安打もありましたが、結局は無得点。

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 そして9回表はもちろん守護神平良。こちらも本調子の制球とは見えず、いきなり死球が出てしまいますが、その後はきっちり抑えます。

 

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 最後は谷をサードゴロに抑えて勝負あり。ただ肝心なところで写真がネットに邪魔されたのは済みません……orz

 

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 ともあれ、高知はまたも勝率5割復帰です。

 

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 最終スコア。徳島の得点の入れ方もそつがないのですが、チャンスに畳みかけた高知が上回りました。

 

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 お立ち台はフランスアとザック、外国人選手2名。ラシイナが入ってもよかった気はするのですが、この2人自体に文句はありません。

 

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 フランスアのインタビューはスペイン語。

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 ザックは英語。

 通訳さんも大変ですが、勝ったからこその面倒事は、やりがいがあることでしょう。