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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

2016年春の北国新規路線の旅(8)北陸へ

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 さてこのシリーズ、タイトルが「北海道新幹線の旅」となっていないのにはワケがあります。これから北海道新幹線とは別の新線を求めて、次の目的地に向かうのです。

 

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 大宮駅上越北陸新幹線方面。ここからさらに移動が続きます。

 

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 北陸新幹線E7系、最速の「かがやき」に乗り込んで、向かうのは終点金沢です。

 

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 大宮駅で乗り換え時間があったのでNEWDAYSを覗いたところ、北海道新幹線開業記念の缶チューハイがありました。こういうところで、微妙に出費がかさんできます。「だったら呑むな」というのはお説ごもっともなのですが。

 

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 函館で買っておいたハセガワストアのやきとり塩だれ串。冷めても美味しく頂けるので、旅路での酒の肴にはもってこいです。呑まない時にはやきとり弁当が定番。

 と言われて「やき……鳥?」と疑問に思った方。函館をはじめ道南地方、さらに室蘭辺りでは「やきとり」と言えば豚なのです。ただ埼玉にも似たようなところがあるようです。

 ではなぜ、鶏ではなく豚なのか?しかも、埼玉と北海道南部という異なる土地で、焼鳥を称する豚串がなぜ生まれたのか?

 豚を「鳥」、つまりは飛ぶ動物の一種と位置付ける、そして2つの離れた地域で同種の料理が発生している。この2つの事実から推測するに、2つの地域を飛んで往来する渡り豚がいて、その肉を焼鳥よろしく串焼きにするようになったのが、この辺の料理の起源なのでしょう。埼玉と北海道では気候がだいぶ変わりますから、秋には東松山で越冬し、春になれば函館や室蘭の営巣地に帰るという仮説が成り立ちます。もっとも、今は「渡り豚」という宣伝はまったく目にしませんが、野鳥保護が求められる昨今、豚であっても空を飛ぶものを許可なく撃つわけにもいきませんし、また今はそれなりに有名になった料理なだけに大量生産が必要ですから、昔とは事情が変わったのでしょう。

 

 これでお分かりのように、事実から出発したとしても、トンデモな説を唱えることは簡単なのです。皆さんもお気をつけのほどを。

 

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 と言ってる間に金沢着。大宮からは2時間ちょっと、新函館北斗からでも6時間余りです。物凄い時代になったものですね。

 

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 ただ、今回の目的地は、実は金沢ではありません。ここからさらに特急に乗って南下します。

 

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 北陸新幹線金沢延伸とともに誕生した金沢・福井間の特急「ダイナスター」。福井県の恐竜推しっぷりが伺える特急に乗り込み、向かうのは終点福井です。

 

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 福井で降りて駅の東口に行くと、真新しい路面電車の乗り場ができていました。

 

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 しかし、駅名板にはまだシートがかぶせてあります。

 このシートがはがされるのは明日、乗り場が正式にオープンする日です。ここが、今回の旅でもう1つのターゲットとなる新線なのです。

 

(参考) 函館名物やきとり弁当~ハセガワストア