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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

シリーズ土佐の駅(24)小村神社前駅(JR土讃線)

  JR四国、あるいは高知県内で最も新しい駅が小村神社前駅。波川と日下の間に2008年にできた駅です。

 

 

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 小村神社前の駅名板。小村神社にちなんで「土佐二の宮」の副駅名が示されています。また、駅が開業したのはJRが駅番号制を導入した後だったため、波川駅のK08から枝分かれする形で番号が振られています。ただ、波川駅がいの町にあるのに対し、小村神社前駅は隣の日高村にあります。

 

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 駅から高知方面。すぐ山が迫っているのと線路がカーブしているのとで、ほとんど先は見通せません。一方で、線路際には住宅や店舗が並んでいます。ここはJRと国道が並走するところで、交通量は多いのです。

 

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 駅前とホームの間は細いスロープが1本あるだけ。改札も何もないローカル駅です。駅名もきっぷの自動販売機コーナーに記されているだけの、実に簡素なものです。

 高知県庁の説明によれば、小村神社前駅は日高村に「エコサイクルセンター」が建設されるのを機に、村の振興策として造られたとのこと。有り体に言えば産廃処理施設の見返りですが、波川から日下の間は営業キロで4.2キロ、付近の駅の間隔からするとかなり空いていたのです。そしてすぐ近くに有名な神社があるわけで、駅ができるにはちょうど良かったのでしょう。

 

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 小村神社駅のすぐそばを走る国道の反対側から。隣の波川と同じく、単線にホームが1本の棒線駅ですが、最近できたためか、屋根やベンチなど、設備はこちらの方がしっかりしています。

 

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 駅のすぐそばにある小村神社。この日は時間もなく、外から拝礼しました。

 こちらもすぐそばまで住宅が迫っています。

 

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 曇り空の向こうで日も傾き、一日の終わりが訪れようとする中、日下方面から列車がやって来ました。そして、国道を挟んだ向かいにも民家が並んでいます。

 小村神社前駅は、参拝客よりも、そんな地元の人々の日常を支える駅なのでしょう。