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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

2015夏 宮城・常磐鉄道紀行(3)石巻駅前を歩く

 仙台からの列車が着いたのは石巻駅。ここからさらに乗り換える列車が来るのは1時間以上先のこと。石巻はこれまで通りかかっても途中下車したことがなかったので、これを機会に街歩きに出てみることにしました。

  

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 石巻市萬画家(とりあえずここでの感じの当て方に従ってみる)石ノ森章太郎氏ゆかりの地。学生時代、氏は家から自転車で3時間かけて、市内にある映画館に通っていたそうです(参考:石ノ森萬画館「石ノ森先生と漫画館について」)。

 

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 ホームにあるエレベーターの外壁。若き日の氏の姿が描かれているようです。どっちかはあえて考えないとして。

 

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 多作を極めた氏だけに有名な作品は山ほどありますが、やはり仮面ライダーサイボーグ009は外せないでしょう。駅内にも大型(等身大よりはちょっと小さい、と思う)のフィギュアが展示されています。

 

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 駅を出て振り返ると、サイボーグの面々が終結したステンドグラスが飾られていました。

 

 

 

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 さて、石巻駅には長い駅舎が立てられているのですが、駅として使われるのは左側の方です。

 

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 駅舎の右側には仙石線の全線復旧に合わせて復活した石ノ森作品のラッピング電車、仙石線マンガッタンライナーのイラストが描かれています(大震災後の一時期にディーゼル顔の石巻線マンガッタンライナーが運転されていましたが、既に運転は終了しています)。

 

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 2階から顔を出すキャラクターたち。

 

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 旅行センターの入り口にもさまざまなキャラクターが登場しています。

 

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 駅入り口の三角屋根。左側にはまさに飛び立たんとする002。ただ屋根に描かれているキャラクターが分かりません。

 

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 駅の出入口すぐのところには003のフィギュア。

 ふと見ると、大震災の津波の高さが示されていました。台座上の彼女のひざぐらいにはなります。駅の中にも津波が入り込んできたであろう高さ、サイボーグならぬ生身の人間には十分な脅威です。

 さて、市内には彼女をはじめ各地に001から009が登場するようです。ここから歩いて探してみましょう。 

 

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 歩き始めたところで、サイボーグたちより先に仮面ライダーを見つけました。

 その奥には市役所の大きな建物があるのですが、市役所にしては窓がほとんどありません。もっとも建物を上下に貫くガラス窓はあるのですが、どうもシースルーのエレベーターっぽい。ガラス張りの市政のポイントがどうもしっくりこない感じで、いかにも不思議な建物です。

 

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 実は、この建物はもともとは百貨店でした。それが閉店を決めた際に、石巻市が無償で無償で譲り受けて、市役所を移転してきたのです。確かに駅の真ん前でアクセスは抜群ですし、元が百貨店で駐車場もありますからかなり便利ではあることでしょう。

 昨今では市内中心にあった百貨店やスーパーの撤退によって、残された建物をどうするのかが、いろいろな自治体で頭の痛い課題となっています。もちろん、どこもかしこも役所を移すというわけにはいかないでしょうが、1つの案として検討している市町村は結構ありそうです。

(参考:宮城・石巻市が百貨店を市庁舎に 費用軽減、視察団も - 47NEWS(よんななニュース)