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人には添うてみよ、馬には乗ってみよ、酒には酔うてみよ。

地域協働学部ウェブサイトでのメッセージにちょっと付け足し

 地域協働学部のウェブサイトが更新され、教員からのメッセージが掲載されるようになりました。

 

■ 教員からのメッセージ | 高知大学 地域協働学部

 

 僭越ながら、私からのメッセージも掲載されております。

 

■ 当ブログの中の人 | 高知大学 地域協働学部

 

 このメッセージは、私がこれまで学んできたことを基に、地域協働学部の学生たちの学びにどう関わっていくか、また私自身が地域の再生・振興にどう役立てば良いのか、ああでもないこうでもないと考えた末の、少なくとも現時点での結論です。

 ただ、授業の内容からすれば、結果として「比較地域社会論」に焦点が置かれた形になり、「社会調査論」「統計解析の基礎」については情報があまりないのも認めなければなりません。

 というわけで、受験生や保護者の皆さん、また地域協働学部にご関心をお持ちの皆さんに、上の2つの授業について、ここでちょっとだけ補足をしたいと思います。

 「社会調査論」は、「社会調査とは?」という内容の、そのままズバリの授業です。学部では社会調査に関する授業を揃えており、「社会調査論」はその基礎となる科目です。

 ただ、「基礎」だからといって簡単ではありません。むしろ、「~とは?」という問いほど、考えだせばキリがないものはないでしょう。例えば、「社会とは?」「地域とは?」「人間とは?」「人生とは?」、どれを考えるにも、幅広い知識や教養、はては人格そのものを動員した思索というものが必要です。

 ですので、この授業では概念的な話、思弁的な話もバンバン出てきます。もちろん社会調査は実際的な営みとしての蓄積がありますし、それらに基づくテクニカルな話も身につけていただくことになります。理論と実践を行ったり来たりしていただくことになります。それだけに、この授業は特に高校を卒業したての皆さんには「アタマがくらくらする」授業になるでしょう。

 ただ、社会調査とは、現実の問題に対して、どこかに「既にある」答えを探すのではなく、先人の知恵や発見、編み出したスキルに加えて、自らの知識や教養、経験など身につけたあらゆるものを拠りどころに、「まだ見つかっていない」答えを明らかにする営みです。大学で学ぶべき学問の1つの典型でもあります。その営みを根本から理解することは、皆さんが大学での学びを消化し、それらをさまざまな地域において活かす上での基礎となるでしょう。

 もちろん、この授業の内容は、それ以降の社会調査に関する授業にも参考となるものです。世間一般が想像する「大学の講義」形式の授業ですが、それだけに「大学での学び」をご自身がどう身につけ、どう活かすかを自分で考える、つまりは能動的に学ぶ人の条件を身につける機会にはなるでしょう。

 一方、「統計解析の基礎」はテクニカルな授業です。社会調査の量的データ(耳慣れない方もいるでしょうが、ここでは性別、年齢、職業等あらゆるものを数字に置き換えたデータぐらいで理解できれば結構です)分析で必要な手法について、数学的な背景も含めて学んでいくものです。「数学的」というぐらいですから、受講生の皆さんには演習問題も「たくさん」解いていただくつもりです。

 ……と、ここまで読んでアタマが痛くなった方もいらっしゃることでしょう。そこまでいかずとも、「数学」「演習問題」という時点で気分が暗くなった方も少なくないと思います。

 実際、数学で出てくる式や記号はとっつきにくいです。いや、私自身、いまだにとっつきにくさを感じます(苦笑)。ただ、分かってしまえば、数式や記号ほど使いやすいものもそうそうないと思います。というのは、数式・記号とも、日常で使う言語のようなあいまいさがないためです。ですから、理解(あるいは数式・記号の使い方)が間違っていなければ、誰が見ても同じものになり、誤解や解釈の食い違いの余地が生じない、こういう利点があるのです。

 さらに、この授業で登場する指標やその計算方法を身につけておけば、社会調査データ以外にも、経済統計や保健関係など、さまざまなデータの分析に応用ができます。つぶしの利き方が違うのです。

 といっても、まだ不安のある方は多いでしょうが、要は計算問題、簡単なところから練習をたくさんこなしていけば、結構慣れてくるものです。最初は難しいのは誰でも一緒、「いつかできるようになるわい」ってノリで、気楽に取り組んでいきましょう!

 と、ちょっとのつもりがかなり長い付け足しになりましたが、私が主に担当する授業について、思うところを書いてみました。