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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

シリーズ土佐の駅(10)大間駅(JR土讃線)

 谷あいを西に走ってきた列車が南へと進路を変え、峠を越えて、ようやく海へと出会えるすぐ手前に、大間駅があります。

 

 

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 須崎の市街地の真ん中、ターミナルのすぐ隣に、細いホーム1本と小さな待合室があるだけの駅がぽつんとあります。

 

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 雨上がりとは思えない夏空の下、数人の乗客を降ろしただけで列車は去っていきます。

 

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 駅を出てみました。ただ一直線に伸びる、文字通りの棒線駅

 

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 ふと見ると、工場のタンクに須崎のキャラクター、「しんじょう君」が描かれています。もはや全国区となったゆるキャラは、須崎の新たな誇りなのでしょう。

 

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 一方では、昔ながらの遍路道の案内板が掲げられています。

 

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 お接待とまではいわずとも、お遍路に出る人々の役に立ちたいという思いが、小さな案内板に込められています。

 

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 振り返って海岸の方を見ると、南海トラフ地震津波を堰き止めんという水門がありました。しかし予想される津波の高さは5メートルから10メートル、この水門を乗り越えかねない高さです。

 

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 すぐ傍にあった避難所と避難経路。たどり着ければ津波に襲われるとは思えませんが、足の自由が利かない人にとっては、この距離と高低差はどんなものでしょうか。

 

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 高知方面。「その日」、この風景はどうなるのか。

 

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 不安と恐れはあっても、日常は巡り、列車は駅へと入っていきます。

 

 (参考資料)

■ 【高知県版第2弾】南海トラフの巨大地震による震度分布・津波浸水予測について | 高知県庁ホームページ

■ 津波浸水予測図 須崎市(その2)