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人には添うてみよ、馬には乗ってみよ、酒には酔うてみよ。

『国際問題』誌第643号に寄稿しました

 公益財団法人日本国際問題研究所が刊行しているジャーナル『国際問題』誌に寄稿した論文が、昨日発行の2015年7・8月合併号(通号643号)に掲載されました。

 今回寄稿させていただいたのは「焦点:台頭する中国とその周辺国・地域」という特集号です。拡大する中国を、力関係において明らかに非対称な周辺国・地域から見るとどうなるのか、というのが大きなテーマとなります。

 私は当然モンゴルについて原稿を執筆いたしました。モンゴルが中国との政府間関係と経済的な依存度を高める中、その反作用や国民の意識について書いております。一方、他の原稿は事実関係を丹念に追いかけた上での分析で、通り一辺倒の報道だけでは決して見えてこない台湾・香港・ミャンマーの現状を鮮やかに描いています。それらに比べると、拙稿はどうにもぼんやりした原稿になってしまいましたが、それでも世論調査のデータを紹介(分析というレベルではない)することで、市民社会に焦点を当てられたことは、モンゴルへの理解を深める上で自分でも良かったと思っています。

 日本国際問題研究所は外交や国際関係に関する日本のシンクタンクの老舗です。それだけに、原稿のお話を頂いた当初は我が目を疑いましたし、次第に緊張で胃が圧迫されていったのを今も覚えていますし、それだけに原稿が刊行されて今はホッとしています。

 あと、原稿執筆のために資料を整理していてあらためて思ったのが、モンゴルの人々は概して自国の状況をシビアに見極め、外交について感情に流されずに考えているのだなと。中国は彼らにとって不俱戴天の仇であってまったくおかしくないのですが、それでも交流すべき相手として弁えているわけです。親日国のイメージが日本国内では喧伝されるモンゴルですが、このシビアさを頭に入れず、「親日」に甘えてモンゴルと付き合おうとすると、いずれ必ず失敗するという印象をあらためて強く持った次第です。

 

 拙稿は下記リンク、日本国際問題研究所の出版物ページからご覧いただけます。ぜひご一読ください。

 

● JIIA -日本国際問題研究所-(出版物のページ。一定期間後はバックナンバーに移行しますのでご注意ください)

 

 ちなみに、日本国際問題研究所の解説を提唱したのは、土佐ゆかりの吉田茂元首相。この辺も浅からぬ因縁を感じたりはします。